◎ボートの転覆・沈没事故の原因の多くが過積載や安全対策の不備である
アフリカ中央部・コンゴ民主共和国の河川で過密状態のボートが転覆し、子供を含む少なくとも25人が死亡、数十人が行方不明になっている。地元当局が17日、明らかにした。
それによると、ボートは首都キンシャサ近郊の町を出発し、100人以上が乗っていたとみられる。
ボートは数百メートル進んだところで転覆したと伝えられている。
現地で捜索活動に当たっている地元民兵はAP通信の取材に対し、「これまでに25人の遺体を引き上げ、墓地に埋葬した」と語った。
それによると、生存者は今のところ見つかっていないという。
事故を目撃したという男性はAPに、「ボートには多くの商品も積まれていた」と語った。また男性は「子供や女性など、100人以上が乗っているように見えた」と述べた。
コンゴでこのような事故は珍しくなく、アクセスの問題で陸軍や警察による救助活動が行われないこともある。特に武装勢力が支配する地域では事故や自然災害が発生しても救助活動はほとんど行われない。
ボートの転覆・沈没事故の原因の多くが過積載や安全対策の不備である。コンゴの刑法は夜間のボート運航を禁じている。
しかし、道路が整備されていない僻地ではボートが主要な移動手段となっており、その多くが過積載で運航されている。
10月には東部のキブ湖でフェリーが沈没し、少なくとも78人が死亡、100人以上が行方不明になった。このフェリーに278人が乗っていたとされるが、正確な数は分からずじまいである。