「スーダン難民への人道支援足りない」国連が警告、飢餓リスク高まる
現在、チャドには約130万人のスーダン難民が滞在しており、その大半は2023年4月に勃発した軍事政権と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」との戦闘から逃れてきた人々である。
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国連は9日、内戦が続くスーダンから隣国チャドへ逃れた難民が人道支援の削減に直面していると警告した。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)と世界食糧計画(WFP)は共同声明で、100万人を超えるスーダン難民が食料や水、避難所といった生命維持に不可欠な支援の大幅な縮小の危機にあると明らかにした。資金不足が続く中、今後数カ月で状況がさらに悪化する可能性が高いという。
現在、チャドには約130万人のスーダン難民が滞在しており、その大半は2023年4月に勃発した軍事政権と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」との戦闘から逃れてきた人々である。特に西部ダルフール地方では大規模な虐殺や飢餓が報告され、避難民の中には暴力を生き延びた人々も多い。内戦は長期化し、帰還の見通しは立っていない。
国連の支援体制は深刻な資金不足に直面している。国連によると、最低限の人道支援に必要な資金が約4億2800万ドル不足し、このままでは食料配給や給水、医療、教育など多くの支援が削減される見通しである。現時点で最低限の支援を受けている難民は全体の4割程度にとどまっているという。
現地の生活環境は極めて厳しい。チャド北東部では難民が必要とする1日分の水の半分以下で生活を強いられ、慢性的な水不足が続いている。また、食料不足も深刻で、調査では約7割の世帯が食事の回数を減らしている。教育環境も逼迫し、多くの学校で教師1人に対して100人以上の児童が詰め込まれる状況にある。
こうした危機の背景には、国際的な援助資金の減少がある。主要な支援国である米国を含む西側諸国では、防衛費の増加などを理由に対外援助の縮小が進み、人道支援への影響が広がっている。国連は具体的な国名を明示していないものの、資金不足の大きな要因としてこうした援助削減を挙げている。
国連を含む人道支援団体は資金不足が続けば難民が生き延びるために危険な選択を迫られると警告する。食料や水が不足する中で、児童労働や早期結婚、危険な移動などが増える恐れがあり、生命の危険が一層高まる可能性がある。
スーダン内戦は依然として終結の兆しが見えず、難民の流入が続いている。受け入れ国であるチャドもまた貧困やインフラ不足に直面し、難民支援の負担は限界に近づいている。国連は国際社会に対し、緊急の資金拠出と支援強化を呼びかけた。
