カメルーン大統領選に抗議するデモ続く、ビヤ氏(92歳)の8選確定
投票は10月12日に行われ、ビヤ氏の再選が焦点になっていた。
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アフリカ西部・カメルーンの大統領選挙に立候補した野党候補たちが28日、憲法裁判所の発表に異議を申し立てた。
憲法裁は27日に最終結果を公表し、ビヤ(Paul Biya、92歳)大統領の勝利が確定した。
投票は10月12日に行われ、ビヤ氏の再選が焦点になっていた。
ビヤ氏は世界最年長の大統領であり、1982年に前任者が辞任した際に権力を掌握。40年以上にわたり政権を維持してきた。
憲法裁によると、ビヤ氏の得票率は53.66%、チロマ(Issa Tchiroma Bakary)候補は35.19%、投票率は57.7%であった。
憲法裁に決定に異議を申し立てることはできない。
ビヤ氏に抗議する野党デモは数日前に激化し、治安部隊との衝突で少なくとも4人が死亡。28日も首都ヤウンデや南西部ドゥアラなど、複数の都市で抗議デモが続いている。
チロマ氏は選管が票を操作していると主張。市民団体も投票中に「複数の不正行為」が確認されたと報告している。選管はコメントを出していない。
与党・カメルーン人民民主運動(CPDM)はチロマ氏が偽情報を拡散し、暴動を煽っているとして、捜査当局に逮捕するよう求めている。
地元メディアによると、過去数日のデモで数百人が逮捕され、大勢が負傷したという。死亡した4人は治安部隊に撃たれたと伝えられている。
EUは28日、抗議デモが暴動に発展したことと、治安部隊が市民に向けた発砲したことに深刻な懸念を表明した。
アフリカ連合(AU)の選挙監視団は「投票所で大きなトラブルは確認されず、買収や票の操作もなかった」と報告している。
チロマ氏を含む複数の野党指導者たちはビヤ氏に退陣を促し、軍と警察に武器を捨て、市民の要求に応えるよう求めた。
CPDMはこれをクーデターと呼び、警察に野党指導者たちを逮捕するよう求めている。
