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ウガンダ野党指導者が出国、大統領選後の弾圧受け


ワイン氏は人気歌手から政治家に転じた人物で、若者を中心に支持を集めるウガンダ最大野党勢力の指導者である。
ウガンダの野党党首ボビ・ワイン(本名:ロバート・キャグラニ)氏(Getty Images)

ウガンダの野党党首ボビ・ワイン(Bobi Wine、本名:ロバート・キャグラニ)氏が1月の大統領選挙をめぐる混乱の後、出国したことを明らかにした。ワイン氏はSNSに投稿した動画の中で「国外で重要な活動を行うため一時的に出国した」と説明し、いずれ帰国して民主化運動を続ける考えを示した。

ワイン氏は人気歌手から政治家に転じた人物で、若者を中心に支持を集めるウガンダ最大野党勢力の指導者である。2026年1月の大統領選では長期政権を率いるムセベニ(Yoweri Museveni、81歳)大統領に挑戦したが、公式結果ではムセベニ氏が約71%の得票率で再選を果たし、ワイン氏は25%にとどまった。

しかし、ワイン氏はこの選挙結果を「不正」と強く批判し、票の操作や有権者への威圧があったと主張している。選挙後には各地で抗議活動や衝突が起き、治安部隊による取り締まりで数千人の支持者が拘束され、死者も出たと報じられている。

ワイン氏自身も選挙後に当局の追及を受け、首都カンパラの自宅が軍に包囲されたことから身を隠していた。軍や治安機関が道路封鎖や家宅捜索を行い、ワイン氏を拘束しようとしたと訴えている。約2か月にわたり潜伏生活を続けた後、国外へ逃れたという。

また、軍の最高司令官でムセベニ氏の長男であるカイネルガバ(Muhoozi Kainerugaba)将軍がワイン氏の拘束に言及するなど、政権側から強い圧力がかかっていたとも指摘されている。一方で政府側は、選挙は公正に実施されたと主張し、不正の疑いを否定している。

ムセベニ氏は1986年から政権を握るアフリカでも屈指の長期指導者であり、今回の再選で7期目に入る見通しとなった。これに対し、若年層を中心とする野党支持者の間では政治改革を求める声が根強く、国内の政治的緊張が続いている。

ワイン氏は動画の中で、自らの活動は「ウガンダの民主主義のためだ」と強調し、国際社会にも支援を求める姿勢を示した。具体的な滞在先は明らかにしていないが、適切な時期に帰国する意向を表明している。今回の出国は選挙後の政治対立が依然として続いていることを示す象徴的な出来事とみられている。

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