◎被告の弁護士は控訴しないと表明し、むち打ち刑が確定した。
ナイジェリアの地方裁判所は7日、政府高官を嘲笑した著名なTikTokインフルエンサー2人にむち打ちの刑を言い渡した。
2人は先週、北西部カノ州の知事の名誉を傷つけたとして逮捕・起訴された。
地元メディアによると、ナイジェリアでは政治の問題をコメディータッチで描くTikTokユーザーが増えているという。
被告の弁護士は控訴しないと表明し、むち打ち刑が確定した。
2人は先週、TikTokとフェイスブックにカノ州の知事が土地収用、汚職、居眠りを行ったとするビデオを投稿した。
検察の弁護士は知事の名誉が著しく棄損されたと2人を非難。SNSに誤った情報を流すことで州の治安を脅かしたと主張した。
2人は知事に謝罪したうえで情状酌量を求めたが、判事は2人にそれぞれむち打ち20回、罰金1万ナイラ(約3400円)、裁判所の掃除(30日間)を言い渡した。
また判事はSNSで知事に謝罪するよう命じた。
ナイジェリアではTikTokユーザーが急増しており、ツイッター離れが進んでいるようだ。
一部のユーザーは画像や動画を切り抜いて政府高官を含む公人をあざ笑うことがある。
カノ州はイスラム教の経典コーランと預言者ムハンマドの言行を法源とする法律「シャリーア」を採用している州のひとつである。
シャリーアで裁かれるのはイスラム教徒のみ。