▽治安部隊は過去1週間の取り締まりでイスラム過激派や武装勢力の戦闘員など、計79人を殺害、252人を逮捕し、67人の人質を解放した。
ナイジェリア軍が北部地域の対テロ作戦でイスラム過激派や誘拐犯など79人を殺害し、252人を逮捕した。軍当局が24日、明らかにした。
それによると、治安部隊は過去1週間の取り締まりでイスラム過激派や武装勢力の戦闘員など、計79人を殺害、252人を逮捕し、67人の人質を解放したという。
ナイジェリア北部では西アフリカ最大のイスラム過激派「ボコ・ハラム」やその一派である「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」など、数十の過激派や武装勢力が活動している。
ボコ・ハラムは西アフリカで最も強力な過激派のひとつであり、その影響力は拡大し続け、隣国のニジェール、チャド、カメルーンでも猛威を振るっている。
ナイジェリア政府とボコ・ハラムは戦争状態にあり、10数年にわたる戦いで3万5000人以上が死亡、260万人以上が住居を失ったと推定されている。
ナイジェリア陸軍の報道官は声明で、「北部地域などにおける過去1週間の作戦で大きな成果を上げ、テロリストに誘拐された市民など、67人の人質を解放した」と述べた。
ナイジェリア北部では誘拐事件が多発しており、数十の武装勢力が身代金目的で女性や子供を誘拐する。
陸軍によると、逮捕された252人のうち少なくとも28人は石油パイプラインを破壊して石油を盗んだ罪にも問われている。
石油の盗難は南部地域で何年も前から社会問題になっており、被害額は年間数十億ドルと推定されている。窃盗団を石油パイプラインに穴をあけて、非合法の製油所で売買している。