ナイジェリア分離主義指導者に懲役6年の実刑判決=フィンランド裁判所
エクパはナイジェリア南東部地域で数百人の殺害や拉致に関与したとされる民族組織ビアフラ先住民族(IPOB)の指導者である。
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フィンランドの裁判所がナイジェリアの分離主義指導者サイモン・エクパ(Simon Ekpa)に対し、テロリズム、脱税、倫理違反の罪で懲役6年の実刑判決を言い渡した。現地メディアが1日に報じた。
エクパはナイジェリア南東部地域で数百人の殺害や拉致に関与したとされる民族組織ビアフラ先住民族(IPOB)の指導者である。
旧ビアフラ共和国をめぐるナイジェリアの「ビアフラ戦争(1967~70年)」では数万人が死亡、その後の大飢饉で少なくとも300万人が餓死したと推定されている。
この戦争はビアフラ側の無条件降伏で終結した。
フィンランドの公共放送YLEはエクパが「テロ活動への参加」「テロ目的の犯罪公然教唆」「脱税」「弁護士法違反」により懲役6年を言い渡されたと報じた。
それによると、判事はエクパが違法な手段でナイジェリア南東部の分離独立を推進し、「自身の連絡網を通じて武装集団に武器・爆発物・弾薬を供給した」と指摘したという。
ナイジェリア政府は昨年、エクパをテロ容疑で指名手配。フィンランドでの逮捕後、身柄引き渡しを求めた。
IPOBを含むビアフラの反政府勢力は南東部地域で独立国家の樹立を推し進めるため、警察署などを何度も襲撃。この数年で一般市民、警察官や陸軍兵士など、500人近くが死亡したと推定されている。
IPOBは独立国家の樹立だけでなく、エクパを含む逮捕・起訴された幹部の釈放も求めている。
ナイジェリア政府は2017年にIPOBをテロ組織に指定した。