◎武装集団は日曜礼拝中に攻撃を仕掛けた。
ナイジェリア南西部オンド州のカトリック教会で5日、武装集団が礼拝者に銃を乱射し爆弾を爆発させ、数十人を殺害した。
州当局によると、武装集団は日曜礼拝中に攻撃を仕掛けたという。地元メディアは子供を含む50人以上が死亡し、犠牲者はさらに増える可能性があると報じた。
州議会の報道官は記者団に対し、「司祭も拉致された」と説明した。警察によると、武装集団は司祭を含む数人を拉致した可能性があるという。
警察はまだ犠牲者数を明らかにしていないが、地元メディアは当局や目撃者の情報を引用し、「少なくとも50人が死亡し、数十人が病院に搬送された」と報じている。
ブハリ(Muhammadu Buhari)大統領は攻撃を「悪魔の所業」と非難した。「このような卑劣な行為を実行に移せるのは冥界の悪魔だけです」
ブハリ氏は攻撃に関与した武装集団を逮捕すると約束した。
ローマのフランシスコ教皇も事件に深刻な懸念を表明し、犠牲者に哀悼の意を表した。
バチカンの報道官は声明で、「教皇はナイジェリアの教会の日曜礼拝に参加した子供を含む礼拝者が亡くなったことを知り、心を痛めている」と述べている。
地元メディアによると、犯行声明は出ていないという。ナイジェリア北部ではイスラム過激派組織ボコ・ハラムを含む複数のジハード組織や武装集団が活動しているが、オンド州は同国内で最も安全な州と広く知られていた。
地元メディアによると、治安部隊は州の広い範囲に検問所を設置し、武装集団の行方を追っているという。
ナイジェリア北西部や中部では、「バンディット(盗賊)」と呼ばれる重武装した犯罪集団が攻勢を強めており、被害が広がっている。
この組織の活動を追跡している団体(Armed Conflict Location & Event Data Project)によると、2021年だけで市民2600人以上が殺害されたという。