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ナイジェリア軍、将校によるクーデター計画を確認、軍事法廷で追及へ

当局は昨年10月、「規律違反および軍規違反」とみなされる行為に関与した疑いで少なくとも16人の軍将校を逮捕していた。
アフリカ西部・ナイジェリア、北東部ボルノ州(Getty Images/AFP通信)

ナイジェリア軍は26日、昨年10月に一部将校を逮捕した「クーデター未遂」の疑いについて、調査の結果、政府転覆を企てた事実を突き止めたとして、関与した将校らを軍事裁判にかける方針を明らかにした。調査結果は国防本部が実施した特別委員会によるものであり、情報局の報道官が声明で公表した。

それによると、当局は昨年10月、「規律違反および軍規違反」とみなされる行為に関与した疑いで少なくとも16人の軍将校を逮捕していた。この時点では内部の不祥事として処理される可能性が示唆されていたが、その後の詳細な捜査によって、これらの将校の中に政府転覆を企てたクーデターへの関与が認められる者が含まれていたという。これらの行為はナイジェリア軍が掲げる倫理、価値観、専門的基準に反するものだと軍は指摘している。

情報局の報道官は声明で、「この調査で実質的な関与が認められた者については軍法に基づく法的手続きを経て、軍事裁判所で裁かれる予定である」と述べた。ただし、16人全員が裁判にかけられるか、具体的な氏名や階級については明らかにしていない。軍は今後も秩序、規律、軍の機能維持に向けた措置を進めるとしている。

この発表は西アフリカおよび中央アフリカ地域で近年頻発しているクーデターや未遂事件の影響を受けたものとみられている。隣国ベナンやギニアビサウでは昨年、軍による権力掌握や試みが報告され、政治的不安定や選挙を巡る対立、治安悪化、若年層の不満の高まりといった深刻な地域情勢が背景にあると専門家は指摘している。

ナイジェリア自体も1966年から1993年にかけて複数回の軍事クーデターを経験した歴史を持つ。民主化以降は軍政からの脱却に成功していたものの、経済の低迷や政府の緊縮政策に対する国民の不満が高まる中で、再び政治的な緊張が強まる可能性が懸念されていた。今回の事件は、こうした国内外の不安定要因が複雑に絡む中で発生した格好となる。

ナイジェリア政府は今回の調査結果と裁判手続きによって、軍内部の統制と民主的統治秩序の堅持を示したい意向だ。ただし、裁判の進行とその結果が国内政治や地域の安全保障にどのような影響を与えるかについては依然として不透明な部分が残る。一連の動きが国民の信頼回復や政治安定につながるのか、あるいはさらなる波紋を広げるのか、今後の展開が注目される。

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