武装集団による襲撃事件相次ぐ、26人死亡 ナイジェリア北中部
一連の襲撃はベヌエ州、ボルノ州、カドゥナ州の3地域で発生した。
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ナイジェリア北中部で復活祭(イースター)の週末に武装集団による襲撃が相次ぎ、少なくとも26人が死亡した。国家警察が6日、明らかにした。民間人と警察の双方が標的となり、同国の治安悪化が改めて浮き彫りとなった。
一連の襲撃はベヌエ州、ボルノ州、カドゥナ州の3地域で発生した。中でも被害が大きかったのは中部ベヌエ州郊外の集落で、身元不明の武装兵が銃を乱射し、少なくとも17人が死亡した。州知事も攻撃の発生を認め、地域住民は壊滅的な被害を受けたと証言している。
この地域ではイスラム教徒が多いフラニ系遊牧民とキリスト教徒中心の農民との間で土地や放牧を巡る対立が長年続いており、衝突が暴力事件へと発展するケースが後を絶たない。さらに武装勢力やイスラム過激派の活動も重なり、治安は極めて不安定な状態にある。
北東部ボルノ州では警察本部が武装勢力の襲撃を受け、銃撃戦の末に警察官4人が死亡した。過激派組織「イスラム国(ISIS)」系とみられる勢力が関与した可能性が指摘されている。同州は西アフリカ最大の過激派「ボコ・ハラム」の活動拠点として知られ、長年にわたりテロや武装攻撃が頻発してきた地域である。
さらに北西部カドゥナ州ではイースター礼拝中の村が襲撃され、少なくとも5人が死亡した。軍によると、武装集団は住民31人の誘拐を試みたが、部隊の介入によって阻止され、逃走した。
カドゥナ州では近年、教会や住民を狙った襲撃や誘拐が頻発し、今年初めにも多数の礼拝者が拉致される事件が発生している。宗教施設を標的とした暴力は国際的な懸念を招いているが、ナイジェリア政府は特定宗教への組織的迫害との見方を否定している。
今回の一連の事件は宗教対立、土地問題、過激派組織の活動、さらに身代金目的の誘拐など、複数の要因が絡み合う同国の複雑な治安問題を象徴している。特に地方部では治安部隊の統制が行き届かず、住民が脅威にさらされ続けているのが現状だ。
ナイジェリアでは近年、各地で同様の襲撃が続発し、数十人規模の犠牲者が出る事件も相次いでいる。政府は軍の展開や対テロ作戦の強化を進めているものの、広大な国土と多様な武装勢力に対処できずにいる。今回の事件は祝祭の時期であるイースターを狙った攻撃という点でも衝撃が大きく、国内外に強い不安を与えている。
