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ナイジェリア軍、ボコ・ハラムの指揮官1人と戦闘員10人殺害

軍報道官は声明で、司令官1人の死亡を確認し、この地域を拠点とするボコ・ハラムの第2指揮官として作戦や兵站を統括する重要人物であったと明らかにした。
ナイジェリア北部、イスラム過激派組織ボコ・ハラムの戦闘員(Getty Images)

ナイジェリア軍は1日、北東部ボルノ州で実施した夜間作戦により、イスラム過激派組織「ボコ・ハラム」の幹部とみられる指揮官1人と戦闘員10人を殺害したと発表した。軍報道官は声明で、司令官1人の死亡を確認し、この地域を拠点とするボコ・ハラムの第2指揮官として作戦や兵站を統括する重要人物であったと明らかにした。

作戦はボルノ州郊外の森林地帯で1日未明に行われ、武器や食料、医療品も押収したという。

軍によると、自軍側の死傷者はなく、部隊の士気は高い状態にあるとしている。軍はボコ・ハラムやその分派組織である「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」の潜伏先として知られる森林や山岳地帯などで掃討作戦を継続している。軍報道官は「最近の作戦は従来の受動的対応から一歩進み、積極的にテロ組織の隠れ家に攻撃を仕掛けるものだ」と説明した。

ボコ・ハラムは2009年以降、ナイジェリア北東部を中心に武装闘争を続け、西洋的価値観に反対し、厳格なイスラム法の施行を目指して各地で攻撃を行ってきた。ISWAPはボコ・ハラムから派生した勢力で、両者は時に協力・競合しながら地域の不安定化を助長している。国連はこれらイスラム過激派の活動によりこれまでに約3万5000人の民間人が死亡し、200万人以上が住居を追われたと推計している。

今回の作戦は同地域で相次ぐ暴力事件の直後に公表された。先週にはボコ・ハラム戦闘員による建設現場や軍基地への襲撃で多数の死傷者が出たとの報告があり、治安情勢の深刻さが改めて浮き彫りになっている。こうした攻撃は農村部だけでなく都市部にも影響を及ぼし、住民の安全と日常生活に大きな打撃を与えている。

専門家はナイジェリア軍による積極的攻勢が一時的に反政府勢力の戦力を削ぐ可能性があるものの、過激派グループ自体の分散化や補充能力により安定した治安回復には依然として課題があると指摘する。また、軍事行動の強化は地域住民との関係や人道支援の必要性とも密接に関連していると分析されている。

ナイジェリア政府はボコ・ハラムおよびISWAPに対する圧力を強める構えを示しているが、国内では誘拐や武装集団による略奪など別の形態の治安問題も深刻化しており、広範な対策が求められている。米国など国際社会もインテリジェンス支援や共同作戦参加などを通じてナイジェリア軍を支援しているものの、過激派根絶への道のりは長い。

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