◎ナイジェリアの北部地域ではイスラム過激派組織ボコ・ハラムを含む多くの武装勢力が活動している。
ナイジェリア中部ベヌエ州の集落で武装集団が市民24人を殺害した。地元当局が9日に明らかにした。
それによると、事件は同州郊外の集落で8日に発生。武装集団は住民少なくとも24人を射殺し、逃亡したという。
州警察の報道官は声明で「北部地域に拠点を置く武装勢力の犯行」と断じた。
また報道官は「現場で24人の死亡を確認し、不特定多数の負傷者が出ている」と述べた。
ベヌエ州知事室は公式ホームページに声明を掲載。この事件を「テロリストによる大量虐殺」と糾弾し、「治安当局に徹底捜査を命じた」と明らかにした。
同国の北部地域ではイスラム過激派組織ボコ・ハラムを含む多くの武装勢力が活動している。
最近では地元の農民と遊牧民による衝突も相次いでおり、似たような虐殺事件が多発している。ベヌエ州では今年、100人以上がこの抗争により死亡。逮捕者はほとんど出ていないようだ。
AP通信は州政府関係者の話しとして、「今回の事件に関与した武装勢力は通報があった後も2時間以上暴れまわり、集落を破壊し尽くした」と伝えている。
それによると、武装勢力の戦闘員数は地方の警察官の数を圧倒的に上回っており、今回のような襲撃事件に介入しても止めることは難しいという。
ボコ・ハラムとイスラム国(ISIS)に忠誠を誓う過激派および武装勢力の暴力に巻き込まれて死亡した民間人は3万5000人以上と推定され、200万人以上が避難生活を余儀なくされている。
ボコ・ハラムと中央政府は戦争状態にある。