◎アフリカ大陸の女性の80~90%が乳がんの存在を知らず、それが原因で体調を崩すと伝統医療に頼り、命を落とす。
ナイジェリアのロボット工学者が乳がんを検出できるスマートブラを開発したと話題を集めている。
政府の統計によると、ナイジェリアでは毎年約1万7000人の女性が乳がんで命を落としているという。
首都アブジャに拠点を置くケミソラ(Bolarinwa Kemisola)さんは女性の命を救うために乳がんを検出できるスマートブラを開発した。
ケミソラさんによると、このブラジャーにはセンサーが14個内蔵されている。それはケーブルで付属のUSBポートと接続され、乳房の異変を感知するという。
このシステムはスマートフォンのアプリと連動する。ケミソラ氏によると、アプリで乳房の状態をチェックできるという。
ケミソラ氏はアフリカニュースの取材に対し、「このブラジャーとアプリは乳がんに対する意識を高める」と語った。「ナイジェリアの女性の大半は乳房に異変を感じても気にしません...」
ケミソラ氏は叔母を乳がんで亡くした日に解決策を見つけると誓ったという。
このブラの開発には医療関係者や専門機関の科学者も関与している。最初の試作品は昨年2月に完成した。
専門家によると、アフリカ大陸の女性の80~90%が乳がんの存在を知らず、それが原因で体調を崩すと伝統医療に頼り、命を落とすという。
ケミソラ氏はこのスマートブラについて、「乳がんを防げるとは思っていないが、このブラが普及することで、ひとりでも多くの女性に乳がんの存在を知ってほしい」とSNSに投稿している。
ケミソラ氏は現在、このスマートブラの一般販売を目指して開発を進めている。
世界保健機関(WHO)によると、2020年に乳がんで死亡した女性は世界で60万人以上。そのうち約7万5000人がアフリカ大陸の女性だった。
Nigerian Robotics Engineer, Kemisola Bolarinwa has invented a smart bra that helps to detect breast cancer on time. pic.twitter.com/G6tQnQVlTE
— Africa Facts Zone (@AfricaFactsZone) June 18, 2022