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ナイジェリア首都で分離主義指導者の釈放求めるデモ、暴動も

警察は催涙ガスを発射し、数十人の抗議者とAFP通信の記者を逮捕。記者はその後すぐに解放された。
2025年10月20日/ナイジェリア、首都アブジャ、民族組織ビアフラ先住民族の指導者の解放を求めるデモ(AP通信)

ナイジェリアの首都アブジャで20日、民族組織ビアフラ先住民族(IPOB)の指導者の釈放を求めるデモが行われ、一部が暴徒化した。

警察は催涙ガスを発射し、数十人の抗議者とAFP通信の記者を逮捕。記者はその後すぐに解放された。

目撃者は暴徒と治安部隊が衝突した際、銃声を聞いたと報告している。ケガ人の情報はない。

数十人の暴徒が市内各所に分散し、IPOBの指導者とされるナムディ・カヌ(Nnamdi Kanu)の釈放を要求した。

旧ビアフラ共和国をめぐるナイジェリアの「ビアフラ戦争(1967~70年)」では数万人が死亡、その後の大飢饉で少なくとも300万人が餓死したと推定されている。

この戦争はビアフラ側の無条件降伏で終結した。

IPOBを含むビアフラの反政府勢力は南東部地域で独立国家の樹立を推し進めるため、警察署などを何度も襲撃。この数年で一般市民、警察官や陸軍兵士など、500人近くが死亡したと推定されている。

AP通信によると、アブジャ中心部や主要道路沿いで警察が催涙ガス、放水、電気柵を用いて暴徒を追い払ったという。この結果、複数の道路で渋滞が発生した。

カヌは2015年に国家反逆罪などの容疑で逮捕・起訴された。

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