ナイジェリアNNPC、石油盗難がほぼ根絶されたと発表
3年前の生産量は一時、日量100万バレルを下回った。
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アフリカ西部・ナイジェリアの国営石油会社NNPCリミテッドは25日、防衛および情報当局との取り組みにより、パイプラインの石油盗難がほぼゼロになったと発表した。
同国では3年前、パイプラインを通過する石油の30%しかターミナルに到達せず、残り70%は過激派、盗賊、ギャングなどに盗まれたり、違法製油所に流れる事態となっていた。
政府は当時、年間の損失額を数十億ドルと見積もっていた。
NNPCグループのCEOは首都アブジャで開催された安全保障フォーラムで講演。「当社のパイプラインとターミナルの受入量はほぼ100%に達している」と明らかにした。
それによると、陸軍が同国最大の産油地帯ニジェール・デルタの警備を強化した結果、盗難が激減、多くの違法製油所が解体されたという。
CEOは「これには防衛・情報機関が関与しており、一連の盗難や違法取引は単なる地域問題ではなく、国家・地域安全保障枠組みの弱点を悪用する高度な国際シンジケートが関与している」と指摘した。
ティヌブ政権は先週、石油関連の新規プロジェクトを加速させ、ニジェール・デルタの治安が改善した結果、来年の生産量は日量250万バレルを超える可能性があると明らかにした。
3年前の生産量は一時、日量100万バレルを下回った。
ナイジェリアはアフリカ最大の石油輸出国であり、違法製油所や盗難だけでなく、環境汚染も社会問題になっている。
違法業者は主に南部に拠点を置き、パイプラインから石油を抜き取り、販売してきた。