◎重症化リスクは低く、感染者の大半は数週間で回復する。
2024年8月28日/コンゴ民主共和国、世界保健機関(WHO)の医療テント(Getty Images)

アフリカ西部・ナイジェリアでもM痘(エムポックス)の感染者が確認され、当局が検査体制を強化している。

ナイジェリア疾病予防管理センター (NCDC)は8月30日、首都アブジャを含む20の州でM痘感染者を48人確認したと明らかにした。

それによると、死者は確認されていないという。

同国は今週、米国から1万人分のM痘ワクチンを受け取った。当局は感染拡大を防ぐため、海外旅行者の検査を強化している。

M痘は中央・西アフリカでよくみられる感染症のひとつ。1970年にコンゴで初めて検出された。

重症化リスクは低く、感染者の大半は数週間で回復する。

死亡率は地域の医療体制によって異なるが、概ね1~3%ほど。潜伏期間は7~21日で、ほとんどの患者が10~14日で発症する。

世界保健機関(WHO)とアフリカ連合(AU)はコンゴ民主共和国を含むアフリカ中央部と西部でM痘感染者が急増していることを受け、公衆衛生上の緊急事態を宣言した。

WHOはコンゴやその他地域に約23万人分のワクチンが送られると推定している。

またWHOは流行地域におけるM痘への意識を高めるための教育キャンペーンにも取り組んでいる。

アフリカ大陸における全体の感染者は8月20日時点で約1万9000人、死者は541人。コンゴの感染者は全体の94%にあたる1万7794人、死者は535人となっている。

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