◎陸軍の部隊は24日のパトロール中にイスラム国(ISIS)が仕掛けた即席爆発装置(IED)とみられる地雷に接触し、吹き飛んだ。
ナイジェリアの地元当局は27日、隣国ニジェールの国境近くで陸軍の車両が地雷に接触し、兵士少なくとも5人が死亡したと明らかにした。
ニジェール国境近くで活動する民兵の広報担当はAFP通信の取材に対し、「陸軍の部隊は24日のパトロール中にイスラム国(ISIS)が仕掛けた即席爆発装置(IED)とみられる地雷に接触し、吹き飛んだ」と語った。
それによると、イスラム過激派組織ボコ・ハラムの一派「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」が攻撃に関与した可能性が高いという。
ISWAPの戦闘員はその前夜、近くの集落を襲撃し、酋長を含む住民4人を誘拐。撤退する際に地雷を仕掛けたとみられる。
ナイジェリア政府と陸軍は声明を出していない。
同国北東部では政府と過激派の戦争が10年以上続いている。ボコ・ハラムは北部の広い範囲を支配し、ティヌブ(Bola Tinubu)次期大統領に圧力をかけている。
先月にはカメルーンの国境に近い道路で陸軍のトラックを狙った爆弾テロが発生し、兵士3人が死亡、民間人を含む11人が負傷した。
陸軍は昨年、過激派の取り締まりを強化すると宣言。過激派や地元で「山賊」と呼ばれる複数のギャングは軍や警察への攻撃を加速させ、この数カ月で数百人が死亡または行方不明になったと推定されている。
国連によると、ボコ・ハラムの反乱が始まった2009年以来、この地域の紛争で死亡した市民は確認できているだけで4万人を超え、推定200万人が避難民になった。
ボコ・ハラムの暴力は隣国のニジェール、チャド、カメルーンに広がっている。