◎機動隊が首都アブジャやラゴスのデモ隊に催涙ガス弾を撃ち込み、数十人を拘束した。
アフリカ西部・ナイジェリアが10月1日、64回目の独立記念日を迎え、各地で盛大な抗議デモが行われた。
ティヌブ(Bola Tinubu)大統領が忍耐を呼びかける中、一部の暴徒が店舗を略奪したり、車やゴミ箱に火を放ったりして政府に抗議した。
現地メディアによると、機動隊が首都アブジャやラゴスのデモ隊に催涙ガス弾を撃ち込み、数十人を拘束したという。
複数の州で貧困に抗議する集会が開かれ、数百人が参加。人々は国旗を掲げ、政府に対し、若者のためにより良い機会とチャンスを作るよう要求した。
ティヌブ氏は昨年5月の就任初日にガソリン補助金を廃止。複数の為替レートを統一するなど、財政健全化を進めている。
その後も電気料金の補助金を廃止するなどした結果、ガソリン価格は2倍以上に、公共交通機関の運賃や日用品の価格も急騰した。
国際通貨基金(IMF)はティヌブ氏の政策を評価しているが、この2カ月、各地で抗議デモが激化し、前回8月の暴動では少なくとも20人の市民が射殺され、数百人が逮捕された。
同国のインフレ率は28年ぶりの高水準に達し、自国通貨ナイラはドルに対し歴史的な安値を記録しているにもかかわらず、政府は改革を推進している。
アブジャの中心部では政府高官と軍が独立記念パレードに出席。機動隊が暴徒の侵入を阻止した。