◎ナイジェリアではボートの転覆事故が多発しており、原因の多くが過積載や安全対策の不備とされる。
ナイジェリア当局は9日、南東部アナンブラ州で洪水地域から逃れた市民を乗せたボートが転覆し、少なくとも76人が死亡したと発表した。
地元警察の報道官によると、ボートには少なくとも80人が乗船していたという。犠牲者の多くは女性と子供だった。ボートの転覆場所は明らかにされていないが、ニジェール川もしくはその支流とみられる。
ブハリ(Muhammadu Buhari)大統領は犠牲者に哀悼の意を表し、国内の水上輸送の安全対策を見直すよう関係閣僚に命じた。
またブハリ氏は警察と消防にあらゆる手を尽くして行方不明者を捜索するよう求めた。
ナイジェリアでは広い範囲で大雨が続いており、今年の洪水関連死は確認できているだけで300人を超え、50万人が住まいを失ったと推定されている。
地元メディアによると、ボートはアナンブラ州の市場に向かっていたという。ロイター通信は警察筋の話を引用し、「ボートのエンジンが故障し、橋に衝突(橋脚と思われる)した」と報じている。
州政府の報道官はAFP通信の取材に対し、「大雨の影響で河川の水位が上昇しており、捜索活動は難航している」と語った。
ナイジェリアではボートの転覆事故が多発しており、原因の多くが過積載や安全対策の不備とされる。
6日には北西部ザムファラ州で女性と子供を乗せたボートが転封し、少なくとも13人が死亡したとみられる。
このボートに乗っていた人々は武装勢力の襲撃から逃れた人々と伝えられているが、詳細は明らかにされていない。