◎ナイジェリアは1970年代に死刑を導入。最後の執行は2016年と報告されている。
アフリカ西部・ナイジェリアで政府に抗議するデモに参加し逮捕された29人の未成年者が国家反逆罪で死刑に処される可能性があるとして、大騒ぎになっている。
検察庁は1日、14~17歳の未成年者29人を含む76人を国家反逆罪、扇動罪、公務執行妨害、器物破損などの罪で起訴した。
地元メディアによると、未成年者のうち4人が弁論を行う前に法廷で意識を失い、病院に搬送されたという。
8月のデモは若者の雇用機会と業務体系の改善を求めるもので、治安部隊の取り締まりにより少なくとも20人が死亡、数百人が逮捕された。
その後も最大都市ラゴスを中心に、全国各地で小規模な抗議デモが続いた。
ティヌブ(Bola Tinubu)大統領は昨年5月の就任初日にガソリン補助金を廃止。複数の為替レートを統一するなど、財政健全化を進めている。
その後も電気料金の補助金を廃止するなどした結果、ガソリン価格は2倍以上に、公共交通機関の運賃や日用品の価格も急騰した。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは治安部隊が過剰な力を行使し、デモ参加者を少なくとも13人射殺したと主張。政府はこれを否定している。
未成年者の弁護団によると、初公判は来年1月に予定されている。
ナイジェリアは1970年代に死刑を導入。最後の執行は2016年と報告されている。