◎3人は北東部の密林地帯に拠点を置くイスラム過激派組織ボコ・ハラムの支配下に置かれていたとみられる。
ナイジェリアのメディアは30日、北東部ボルノ州で8年前に誘拐された少女3人が救出されたと報じた。
3人は北東部の密林地帯に拠点を置くイスラム過激派組織ボコ・ハラムの支配下に置かれていたとみられる。
ボコ・ハラムは2014年、ボルノ州チボクの学校を襲撃し、12歳~17歳の少女276人を誘拐した。
ボルノ州政府は29日の記者会見で、「3人は幼い子供と一緒に保護された」と語った。
地元メディアによると、3人はこの地域で活動する特殊部隊に救出されたという。
AFP通信は治安筋の話を引用し、「特殊部隊は対テロ作戦の中で3人を救助した」と報じているが、作戦の詳細は明らかにされていない。
地元メディアによると、2014年に拉致された276人のうち57人が自力で逃亡し、80人がボコ・ハラム戦闘員との捕虜交換で解放された。
2021年に死亡したボコ・ハラムの司令官が公開した動画によると、誘拐された少女たちはイスラム教への改宗を命じられ、多くが組織の戦闘員との結婚を強要されたとみられる。
ナイジェリア北部ではこの誘拐事件以降も多くの学校がテロリストの標的となっている。国連によると、そのほとんどが身代金目的で、誘拐の過程で殺害された市民は数千人にのぼるという。
誘拐事件が多発した結果、保護者は誘拐を恐れて子供の就学を避けるようになった。国連によると、2000万人近くの児童が教育を受けられずにいるという。