◎ボコ・ハラムと国軍は戦争状態にあり、15年にわたる戦いにより数万人が死亡、200万人以上が住居を失ったと推定されている。
ナイジェリア北東部ヨベ州郊外の集落に西アフリカ最大のイスラム過激派組織ボコ・ハラムが押し入り、住民少なくとも81人を虐殺した。地元民兵が3日、明らかにした。
それによると、事件は1日午後に発生。RPGやライフルなどで武装した150人ほどの集団がバイクや車に乗って集落に押し寄せ、商店を家屋を焼き払い、家畜を略奪した。
AFP通信は襲撃を目撃した地元民兵の話しとして、「狂った聖戦士たちは多くの住民を殺し、家を焼き、女や子供を誘拐し、どこかに走り去った」と伝えている。
この集落の自警団は先月、ボコ・ハラムの戦闘員とみられる男2人を殺害。1日の虐殺はこの報復とみられる。
ナイジェリアの北中部ではボコ・ハラムを含む多くの武装勢力が活動している。ボコ・ハラムと国軍は戦争状態にあり、15年にわたる戦いにより数万人が死亡、200万人以上が住居を失ったと推定されている。
ヨベ州は同国で最も危険な州のひとつであり、武装集団は地元で「盗賊」と呼ばれる犯罪者集団と協力して住民を殺害したり、女性や子供を誘拐している。
中央政府は今回の虐殺に関するコメントを出していない。
これらの武装勢力は治安部隊が到着する前に逃亡するため、逮捕者が出ることは滅多にない。
昨年12月には2日間にわたって10カ所以上の集落が襲撃され、少なくとも140人が殺害された。