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ナイジェリア陸軍司令官、対テロ作戦の強化を約束

ナイジェリア陸軍のシャイブ中将は北東部ボルノ州の基地で演説し、「新たな対テロ作戦を成功させなければならない」と強調した。
アフリカ西部・ナイジェリア、陸軍の兵士(Getty Images)

アフリカ西部・ナイジェリア陸軍の司令官は7日、同国北部における対テロ作戦を強化すると表明した。

トランプ(Donald Trump)大統領は先週、ナイジェリア政府がキリスト教徒殺害取り締まりに失敗した場合の軍事行動の可能性に備えるよう国防総省に指示したとSNSに投稿した。

トランプ氏は声明の中で、ナイジェリアに対する全ての援助と支援を直ちに停止すると述べ、「米国が軍隊を派遣した場合、このような恐ろしい残虐行為を犯しているイスラム・テロリストを完全に一掃するために行動する」と警告した。

ナイジェリア政府はこの主張に反発。「米国がナイジェリア国内で一方的に軍事作戦を行うことはできない」と強調した。

ナイジェリア陸軍のシャイブ(Waidi Shaibu)中将は北東部ボルノ州の基地で演説し、「新たな対テロ作戦を成功させなければならない」と強調した。

またシャイブ氏は10数年にわたるイスラム過激派との戦いが激化する中、「失敗は選択肢にない」と語った。

そして、兵士たちに対し、「皆さんはテロリストを打ち負かすための訓練を受けてきた。これからは、これまでとは違ったやり方で戦いに臨むことになるだろう」と述べた。

ナイジェリア北中部では西アフリカ最大のイスラム過激派「ボコ・ハラム」やその関連組織「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」など、数十の過激派や武装勢力が活動している。

中央政府とボコ・ハラムは戦争状態にあり、10数年にわたる戦いで3万5000人以上が死亡、260万人以上が住居を失ったと推定されている。

ボコ・ハラムは2009年に西欧の教育に反対し、過激なイスラム法を導入するための武装闘争を開始した。

一部の専門家はボコ・ハラムのような過激派がキリスト教徒を積極的に殺害していると指摘する一方、数えきれないほどのイスラム教徒も犠牲になっている。

ナイジェリアにおけるキリスト教徒の割合は45~50%、イスラム教徒も同程度と推定されている。

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