◎事件はアブジャの中心部から100kmほど離れた集落の運動場で26日早朝に発生した。
ナイジェリアの地元当局は26日、首都アブジャの市民少なくとも29人が武装勢力に拉致されたと明らかにした。
事件はアブジャの中心部から100kmほど離れた集落の運動場で26日早朝に発生した。
AP通信は地方議会関係者の話しとして、「武装勢力は25日深夜に郊外の集落に到着し、翌朝の式典に参加した住民少なくとも29人を誘拐した」と報じている。
それによると、武装勢力は式典が行われていた運動場にライフルや爆弾を持って押し入り、あっという間に参加者を連れ去ったという。ケガ人はいなかったようだ。
地元メディアは目撃者の話を引用し、「誘拐された市民の中には子供も含まれ、そのうち何人かは混乱に紛れて逃げ出すことができた」と伝えている。
警察は事件発生から数時間後に到着し、武装勢力の行方を追っている。
ナイジェリアでは身代金目的の誘拐事件が多発しており、軍と警察が警戒を強めている。
北部に拠点を置くイスラム過激派組織やギャングは活動範囲をアブジャなどの都市圏に広げつつあるようだ。
北東部の密林地帯に拠点を置くイスラム過激派組織ボコ・ハラムは2014年、ボルノ州チボクの学校を襲撃し、12歳~17歳の少女276人を誘拐した。その多くが今も行方不明のままである。
警察によると、首都圏は最近まで武装勢力による誘拐やテロ攻撃を免れてきたが、昨年7月にイスラム過激派が同国最大の刑務所から受刑者数百人を脱獄させて以来、誘拐事件は増加傾向にある。