◎誘拐された学生のほとんどが女子生徒とみられ、少なくとも24人がどこかに連れ去られた。
2020年12月/ナイジェリア北部、誘拐された学生のサンダル(Getty Images/AFP通信)

ナイジェリア北西部ザムファラ州の学校寮が武装集団の攻撃を受け、学生少なくとも24人が誘拐された。地元当局が22日、明らかにした。

それによると、重武装した集団は市内の大学近くにある中等学校の寮に押し入り、女子学生を人質に取った後、姿を消したという。

ザムファラ州警察の報道官は地元メディアの取材に対し、「誘拐された学生のほとんどが女子生徒とみられ、少なくとも24人がどこかに連れ去られた」と語った。

ナイジェリア北部ではこのような誘拐事件が多発している。

同国最大のテロ組織であるイスラム過激派ボコ・ハラムは2014年、北東部ボルノ州チボクの学校を襲撃し、12歳~17歳の少女276人を誘拐した。その多くが今も行方不明のままである。

ボコ・ハラムは西アフリカで最も強力な過激派のひとつであり、戦闘員の数は数万人と推定され、その影響力は拡大し続けている。

ボコ・ハラムとナイジェリア軍は戦争状態にあり、その一派である「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」も各地で攻勢を強めている。

地元メディアによると、同国の誘拐事件の発生頻度は数年前に比べると減少傾向にあるという。

学生が連れ去られるところを目撃したというザムファラ州の男性は地元テレビ局に、「テロリストたちは空に向かって銃を乱射し、学生に走るよう命じていた」と語った。

報道によると、北西部から中部の遠隔地で活動する武装ギャング(地元で盗賊と呼ばれている)は犯行声明を出していないという。

この地域では誘拐や強盗を生業とする武装ギャングが100以上活動しており、その多くがフラニ人(遊牧民)の若者で構成されている。

水や土地を巡るフラニ人と地元民(主にベロム人)による部族間抗争は数十年前から続いており、収束の目途は全く立っていない。

ザムファラ州警察によると、今回の誘拐事件を担当するチームは陸軍と連携して捜査に当たるという。

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