◎現地メディアは、「機関銃、グレネード、ロケットランチャーなどで武装した過激派組織による攻撃は一晩中続き、施設の内部と駐車場の車は黒焦げになった」と報じた。
2021年4月5日/ナイジェリア、南東部イモ州のオウェリにある刑務所(ロイター通信)

報道によると、ナイジェリアの南東部、イモ州オウェリの刑務所で大規模な戦闘が発生し、1,800人以上の囚人が脱走したという。

現地メディアは、「機関銃、グレネード、ロケットランチャーなどで武装した過激派組織による攻撃は一晩中続き、施設の内部と駐車場の車は黒焦げになった」と報じた。

近くに住む住民のウチェ・オカフォー氏はメディアの取材に対し、「攻撃は午前2時頃から始まり、2時間以上続いた」と述べた。警察当局によると、武装勢力は刑務所だけでなく、近隣の施設にも攻撃を加えたという。

ナイジェリア矯正局の報道官、フランシス・エノボア氏は記者団に対し、「脱走した囚人1,844人と過激派の逮捕が最重要課題」と述べた。エノボア氏によると、囚人6人が自主的に刑務所に戻り、35人は脱走せず施設内にとどまっていたという。

ナイジェリア南東部ではここ2週間の間に4つの警察署と軍の検問所などが攻撃を受けており、これまでに少なくとも12人の警察関係者が殺害され、数十人が負傷した。

警察当局は声明で、イースタンセキュリティネットワーク(ESN)と呼ばれる地元の分離独立運動(準軍組織)が攻撃に関与したと非難した。しかし、AFP通信によると、ESNは攻撃への関与を否定しているという。

警察当局は、「ESNは機関銃、グレネード、手榴弾、即席爆弾、ロケットランチャーなどで重武装していました」と述べた。「テログループは刑務所に大きなダメージを与えましたが、我々もESNの兵士の一部を打ち負かしています」

攻撃に関与したESNの兵士が死亡したかどうかは分かっていない。

ムハンマド・ブハリ大統領は攻撃を「アナキストによるテロ」と呼び、厳しく非難した。「当局は攻撃に関与したテロ組織をすでに特定しています。私は治安部隊にテロリストと脱獄した囚人を捕らえるよう指示しました」

一方、ESNの当局者はAFP通信のインタビューの中で、「無能な政府は襲撃者を特定できず、ESNに罪をなすりつけています」と述べた。

イモ州は過激な思想を持つ分離主義者の拠点になっており、政府との関係は長い間緊張状態を維持している。

2021年4月5日/ナイジェリア、南東部イモ州のオウェリにある刑務所、焼け焦げた車(AP通信/David Dosunmu)
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