◎ナイジェリア政府はイスラム過激派組織ボコ・ハラムを含む複数の武装勢力と対峙している。
2020年12月/ナイジェリア北部、誘拐された学生のサンダル(Getty Images/AFP通信)

ナイジェリア警察は19日、2021年4月に同国北西部で発生した学生誘拐殺人事件に関与したとされる男2人を逮捕したと発表した。

カドゥナ州警察は声明で、「容疑者は2021年4月にカドゥナ州の大学から学生20人と教職員数人を誘拐し、身代金を支払わせるために誘拐した学生5人を殺害したと自供した」と述べている。

地元メディアによると、2人は北部地域で発生した複数の誘拐事件に関与したことも認めたという。

アフリカニュースはカドゥナ州警察高官のコメントを引用し、「2人は速やかに起訴される」と報じた。

武装集団は2021年4月にカドゥナ州のグリーンフィールド大学を襲撃し、学生と教職員を誘拐。教職員1人を殺害した。

事件から数日後、武装集団は政府と学生家族に身代金を払うよう迫り、人質5人を処刑し、その後身代金を手に入れ姿を消した。

人質は1カ月以上監禁されたのち、解放された。

ナイジェリア北西部や中部では、「バンディット」と呼ばれる重武装した犯罪集団が攻勢を強めており、被害が広がっている。ブハリ(Muhammadu Buhari)大統領は今年、バンディットをテロ組織に指定し取り締まりを強化したが、誘拐事件は収まる様子を見せていない。

国連によると、昨年ナイジェリアで武装勢力に誘拐された学生は少なくとも1500人にのぼり、その多くは身代金と引き換えに解放されたが、一部は武装勢力の拠点とされる北部の広大なジャングルのどこかに監禁されているという。

ナイジェリア政府はイスラム過激派組織ボコ・ハラムを含む複数の武装勢力と対峙している。

アフィリエイト広告
スポンサーリンク