◎大統領警護隊らで構成される反乱軍は7月26日、首都ニアメの大統領府を占拠し、バズム大統領とその家族を拘束。その後、チアニ将軍が国家元首に就任した。
ジンバブエ、ハラレ郊外に建設された太陽光発電所(Tsvangirayi Mukwazhi/AP通信)

ニジェールの国営電力会社が首都ニアメ郊外に建設した太陽発電所の運用を開始した。軍政の報道官が26日、明らかにした。

それによると、この発電所には5万5000枚以上のソーラーパネルが設置され、ニアメを含む複数の地域に電力を供給できるという。発電量は30メガワット。

同発電所は8月25日に稼動する予定だったが、7月26日の軍事クーデター後、技術スタッフの大半が国外追放されたため、日程に遅れが生じた。

軍政の報道官は国営テレビの取材に対し、「ニアメに残った技術者が工事を進め、運用開始にこぎつけた」と語った。

一方、在ニジエール・フランス大使館は26日付けの声明で、「この発電所は技術スタッフの国外退避により、当初計画していた設計条件を満たすことができず、技術的な問題を抱えている」と指摘した。

7月5日の落成式にはクーデターで追放されたバズム(Mohamed Bazoum)大統領とEUのボレル(Josep Borrell)外交安全保障上級代表も出席していた。

発電所の建設費は3040万ユーロ。その大半がフランス開発庁の融資(2360万ユーロ)とEUの助成金(530万ユーロ)によって賄われた。

ナイジェリア政府は8月、バズム氏が追放されたことを受け、ニジェールへの電力供給を停止。これは西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)による制裁のひとつである。

この供給停止により、ニジェール全土で大規模な停電が発生。それから3カ月、ニアメを含む都市部では計画停電が続き、地方への電力供給はストップしたままである。

ナイジェリアの国営電力会社はニジェールで使用される電力の70%を供給していた。

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