◎デモ隊は軍政に対し、米国との外交関係を断ち切り、ロシアとの連携をさらに強化するよう求めた。
西アフリカ・ニジェールの首都ニアメで13日、駐留米軍の撤退を求める抗議デモが行われ、数百人が参加した。
地元メディアによると、デモ隊は軍政に対し、米国との外交関係を断ち切り、ロシアとの連携をさらに強化するよう求めたという。
国営テレビの取材に応じたデモ参加者の男性は「米軍のノーと言おう。米兵は今すぐ出ていけ」と語った。
軍政は先月中頃、米国との軍事協定を一方的に打ち切った。
米軍はニジェール北部に約650人の兵士を駐留させ、サヘル地域で猛威を振るう国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)の関連組織を取り締まっている。
ニアメのデモに参加した人々は「米国はさっさと出ていけ」「帝国主義者に居場所はない」「ようこそプーチン(Vladimir Putin)大統領」などと書かれた看板を掲げて市内を行進した。
米国とフランスは最近までサヘル地域に2500人以上の兵士を駐留させ、軍事支援と訓練に数十億ドルを投じてきた。
しかし、昨年7月の軍事クーデターで様相が一変。バズム(Mohamed Bazoum)大統領の拘束から数カ月後、軍政は仏軍に撤退を要請した。
ニジェールで任務にあたる米兵は約650人。ニアメから900キロほど離れた北部アガデスに空軍基地を持ち、ドローンによる偵察任務などを行っている。
ニジェールは西アフリカにおける過激派との戦いを主導し、クーデターが起きる前までは西側諸国が最も信頼する国のひとつであった。