コンゴでエボラ流行続く、35人死亡、WHOが資金不足に
エボラ出血熱はエボラウイルスによって引き起こされる重篤なウイルス性疾患である。
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世界保健機関(WHO)は25日、コンゴ民主共和国の南部・中央カサイ州で確認されたエボラ出血熱の死者が35人に増加したと明らかにした。
それによると、1000人以上の濃厚接触者を確認し、罹患した57人のうち35人が死亡したという。致死率は60%を超えている。
WHOは9月14日からこの地域でエボラワクチンの接種を開始。1700人以上の医療従事者と濃厚接触者が接種したと報告している。
当局は今月初め、アンゴラに近い中央カサイ州でエボラ患者を確認したと報告した。この地域でエボラが確認されたのは18年ぶりであった。
中央カサイ州は道路網がほとんど整備されておらず、首都キンシャサから1000キロ以上離れている。ワクチンの輸送はヘリで行われた。
国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)のアフリカ事務所は声明で、「コンゴへの医療支援は限定的であり、中央カサイ州の医療機関の収容能力は限界を超えている」と述べた。
またIFRCはコンゴのエボラ対策に緊急資金を割り当てているとして、国際社会に支援を呼びかけた。
WHOの報道官は25日、AP通信の取材に対し、「コンゴにおけるエボラ対応資金はわずか430万ドルしか集まっておらず、今回の感染封じ込めに必要な2000万ドルを大きく下回っている」と語った。