オランダ政府、119点の文化財をナイジェリアに返還、植民地時代に略奪
ナイジェリア南部にあったベニン王国は12世紀にエド族によって建国され、1897年にイギリスの侵攻を受け滅亡。その際に王室が所蔵する真鍮と青銅製の美術品など、大量の文化財が略奪され、イギリスをはじめとする欧州各地に散らばった。
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オランダ政府が18日、アフリカ西部・ナイジェリアから略奪された119点の遺物を返還した。
それによると、19世紀末にイギリス軍が略奪した美術品ベニン・ブロンズなどの文化財を返還したという。
ナイジェリア南部にあったベニン王国は12世紀にエド族によって建国され、1897年にイギリスの侵攻を受け滅亡。その際に王室が所蔵する真鍮と青銅製の美術品など、大量の文化財が略奪され、イギリスをはじめとする欧州各地に散らばった。
近年、欧州と北米の博物館は植民地時代中に略奪された文化財の所有権争いに対処する動きを強めている。
119点の遺物はナイジェリア国立博物館・記念物委員会(NCMM)の要請を受けて返還された。
南部エド州の返還式典には数百人が出席。当局は遺物を「神の御業」と表現した。
NCMMも声明を出し、「返還は祈りと決意の力を証明するものだ」と述べた。
ナイジェリアは2022年、世界中の博物館に対し、数百点の遺物の返還を正式に要請した。その年、ロンドンにある博物館から72点、米ロードアイランド州の博物館から31点が返還された。