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▽スーダンでは23年4月に内戦が勃発。軍事政権と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」が首都ハルツームなどの支配権を争っている。
スーダンとチャドの国境付近にある難民キャンプ(Denis Sassou Gueipeur/AFP通信/Getty Images)

国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」は7日、アフリカ北東部・スーダンの白ナイル州でコレラの感染拡大が続き、この2週間で100人近くが死亡したと明らかにした。

それによると、2月20日以来、少なくとも2700人がコレラに感染し、うち92人が死亡したという。

スーダンでは23年4月に内戦が勃発。軍事政権と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」が首都ハルツームなどの支配権を争っている。

この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の半数以上にあたる約2500万人が飢餓に直面し、数万人が死亡、1300万人以上が避難を余儀なくされ、うち400万~450万人が周辺国に逃れたと推定されている。

激戦が続くダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。

国連は23年4月~24年6月の間にハルツームだけで2万6000人以上が死亡。さらに数千人が病気や栄養失調などで死亡したと推定している。

RSFは先月、白ナイル州への攻撃を開始し、幼児を含む数百人の市民を殺害。軍は当時、RSFの補給路を遮断し、同州の支配地域を拡大していると発表していた。

MSFによると、RSFが2月16日に同州を攻撃した際、発電所が被害を受け、大規模な停電が発生。給水ポンプが使えなくなり、コレラの大流行につながったという。

コレラは感染性下痢症のひとつで、治療せずに放置すると数時間で死に至ることもある。コレラ菌に汚染された水を飲んだり食品を食べたりすることで感染する。

停電の結果、市民は地元の商人が届ける水に頼らざるを得なくなった。

スーダン保健省は4日、全国18州のうち12州でコレラが確認され、5万7135人が感染し、1506人が死亡したと発表した。当局は昨年8月にコレラの流行を宣言している。

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