南アフリカ・ヨハネスブルク銃撃事件、9人死亡、武装集団が逃走中
事件は現地時間午前1時前、ヨハネスブルク西部ベッカースダルにあるパブ「KwaNoxolo」で発生した。
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南アフリカ・ヨハネスブルク西部で12月21日未明、複数の容疑者がパブに乱入して発砲する事件が発生し、少なくとも9人が死亡、10人以上が負傷した。地元警察が明らかにした。
それによると、事件は現地時間午前1時前、ヨハネスブルク西部ベッカースダルにあるパブ「KwaNoxolo」で発生した。
国歌警察(SAPS)は声明で、白いミニバスと銀色のセダンに乗った男たちがパブ前に車をとめ、店内や周囲にいた人々に向けて銃を乱射したと説明した。
容疑者たちは発砲後、車に戻り、逃走しながら無差別に発砲を続け、通行人を含む複数の被害者を出した。警察によると、使用された銃器にはAK47自動小銃と9ミリ口径ピストルが含まれていたという。
警察の広報担当は地元テレビ局のインタビューで、「亡くなった人の中にはオンライン配車サービスのドライバーも含まれていた」と明らかにした。このドライバーは乗客を降ろした直後に巻き込まれたという。その他の犠牲者の身元は公表されていない。
この事件を受けて、州警察の重大暴力犯罪捜査部と犯罪追跡ユニットが共同で捜査を開始し、容疑者の行方を追っている。警察は地域住民に情報提供を呼びかけている。
この地域では近年、バーやパブを狙った銃撃事件が相次いでいる。3週間前にもバーで複数の容疑者による銃撃があり、少なくとも12人が死亡、13人が負傷する事件が発生した。逮捕者は出ていない。
南アは広範な犯罪問題を抱えており、2024年には約2万6000件の殺人が記録されている。これは1日平均70人以上が殺害される水準であり、世界で最も高い殺人率の一つとなっている。銃器による暴力が主要な要因で、違法銃の流通やギャング間抗争、地域社会の貧困と失業などが複合的に影響していると指摘されている。
ベッカースダルは金鉱山の衰退により高い失業率と貧困が続いている地域である。こうした社会・経済的背景が暴力事件の頻発に拍車をかけているとの分析もある。市民は事件の再発防止と治安改善に向けた具体的な対策を求めている。
