◎事件は昨年11月に発生したとみられる。
モザンビーク当局は10日、南部アフリカ開発共同体(SADC)の兵士とみられる男たちが燃え盛る瓦礫の山に遺体を放り投げる映像がSNSで共有されたことを受け、調査を進めていると発表した。
SADCは南部アフリカの16カ国の部隊で構成され、モザンビーク北部に拠点を置くイスラム過激派と戦っている。
SNSで共有された映像にはSADCの兵士とみられる男たちが瓦礫の山を燃やし、その上に1人の遺体を投げ捨てるところが映っている。南アフリカの国旗のついた軍服を着た兵士がその様子をスマートフォンで撮影していた。
地元メディアによると、事件は昨年11月に発生したとみられる。
南アフリカ軍の報道官は10日の声明で、「映像が事実であれば、卑劣な行為であり、国際法に反する」と述べ、SADCに参加している部隊の責任者が調査を進めていると説明した。
また報道官はこのような行為を決して容認せず、それが事実であれば、関与した者は裁判にかけられ、責任を負うことになると述べた。
報道官はSADCに参加している部隊について、「完全な指揮統制下にあり、これからもモザンビークを支援し続ける」と強調した。
アンゴラ、ボツワナ、タンザニア、マラウイ、レソト、ザンビアなどがこの地域に部隊を派遣している。南アフリカは2021年10月に兵士約600人を駐留させた。
国連の世界食糧計画(WFP)によると、モザンビーク軍とイスラム過激派による戦闘が本格化した2017年以来、民間人少なくとも4000人が死亡し、80万人以上が避難民となり、100万人以上が食料支援を必要としているという。