◎ジハード軍は今月初め、ナンプラ州に攻め入り、郊外の集落を焼き尽くし、住民の首をはねた。
アフリカ南東部、モザンビークのメディアは12日、イスラム国(ISIS)と手を結んだイスラム聖戦士たちが最大都市ナンプラ州への攻撃を加速させていると報じた。
ジハード軍は今月初め、ナンプラ州に攻め入り、郊外の集落を焼き尽くし、住民の首をはねたと報告されている。
ツイッターでは同州の住民とみられる男性が焼き殺される動画が共有された。
AFP通信によると、ジハード軍はこの4年、主に北部カボデルガード州で活動していたが、勢力を広げつつあるようだ。この4年で約4000人が死亡、100万人近くが難民になったと推定されている。
ナンプラ州に暴力が拡大した結果、フランスの石油大手トタルエナジーズの液化天然ガス(LNG)プロジェクトや、米自動車大手テスラ社のリチウム電池生産に必要な鉱山開発計画が影響を受けている。
16カ国で構成される南部アフリカ開発共同体(SADC)とルワンダの軍隊は1年以上モザンビーク軍を支援しているが、ナンプラ州に対する攻撃が止む様子はみられない。
このジハード軍は先週、同州の教会2つとキリスト教徒の家120戸以上を焼き払ったと主張しているが、事実か否かは不明。
AFP通信によると、ジハード軍は先週、市内の教会を複数焼き払い、シスターを撃ち殺し、教会、保健所、居住区を焼き払ったという。
バチカンのフランシスコ教皇は12日、モザンビークの暴力が教会に拡大したことに深刻な懸念を表明した。
モザンビーク政府はナンプラ州の住民に外出を控えるよう呼びかけている。犠牲者や負傷者数は明らかにされていないが、国軍はジハード軍と戦闘を繰り広げているとみられ、死傷者が多数出ている模様。