◎サイクロン・ゴンベは11日未明にモザンビークに上陸し、北部のナンプラ州と中部ザンベジア州に大きな被害をもたらした。
2022年3月13日/モザンビーク、北部ナンプラ州の郊外(Getty Images/AFP通信)

アフリカ南部モザンビークの防災当局によると、先週上陸したサイクロン・ゴンベの死者数が53人に急増し、多くの地域の被害状況が当初の想定を上回ったという。

アフリカ南部の国々は1月末にサイクロン・アナ、2月初めにサイクロン・バツィライ、その2週間後にサイクロン・ドゥマコ、2月末にサイクロン・エムナチの被害を受け、少なくとも200人以上が死亡、数万戸の民家が全壊もしくは半壊し、数十万人が避難を余儀なくされた。

サイクロン・ゴンベは11日にモザンビークに上陸し、北部と中部で大規模な洪水を引き起こした。

国立防災研究所によると、北部と中部で確認された死者は少なくとも53人、80人以上が負傷し、40万人が被災した。全壊した家屋は約5万戸、半壊は3万戸で、10万~20万人がホームレスになったと推定されている。

地元メディアは、3年前のサイクロンで大きな被害を受けた中部の港町ベイラで洪水が発生したと報じている。

豪雨は2日近く続き、多くの家族が家を捨て、道路は通行不能になり、電力供給も途絶えた。

ベイラのマンガ地区に住む男性は3月18日、AP通信の取材に対し、「私の家族は16日から17日にかけて、テーブルの上で一夜を過ごした」と語った。

男性と家族は親戚の家に身を寄せている。

ベイラの市長は18日の記者会見で、「2日間の雨量は400ミリを超えた」と述べた。政府のデータによると、ベイラの降水量は年平均で400~500ミリ。

市長によると、地域の排水設備はほとんど機能しておらず、家屋が無秩序に建設されていることも犠牲者と被害の増加につながっているという。

ベイラにつながる主要な道路は洪水で寸断されてしまい、一部の地区と連絡が取れない状態が続いている。

サイクロン・ゴンベは11日未明にモザンビークに上陸し、北部のナンプラ州と中部ザンベジア州に大きな被害をもたらした。

ゴンベはその日の午後に温帯低気圧になり、その後インド洋に戻って勢力を回復したのち、再びモザンビークに大雨をもたらした。予報官によると、大雨は数日続く可能性があるという。

2022年3月13日/モザンビーク、北部ナンプラ州の市街地(Getty Images/AFP通信/PAメディア)
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