同国では10月初めの大統領選でシャポ氏が勝利して以来、野党主導の抗議デモが続いている。
2024年12月24日/モザンビーク、首都マプトの通り(Getty Images/AFP通信)

アフリカ南東部・モザンビークの野党指導者が29日、政府与党に抗議するデモを一時中断すると発表した。

10月初めの大統領選に出馬したモンドラーネ(Venancio Mondlane)氏はフェイスブックに声明を投稿。「同盟国の調停者が入国するため、5日間抗議デモを中断する」と表明した。

またモンドラーネ氏は「アフリカ南部の元国家元首らが与党・モザンビーク解放戦線(FRELIMO)との協議を仲介する」と述べた。

隣国の南アフリカ政府は今週、国家安全保障部門の高官をモザンビークに派遣し、与野党の仲介に当たっている。

モザンビークでは大統領選でFRELIMOのシャポ(Daniel Chapo)氏が勝利して以来、野党主導の抗議デモが続いている。

野党はFRELIMOが票を操作したと主張し、支持者に抗議デモを行うよう呼びかけてきた。

憲法裁判所は23日に選挙の結果を承認。シャポ氏は来月就任する予定だ。

抗議デモが暴動に発展した結果、数千人が隣国マラウイに逃亡した。

先週4日間の抗議デモでは各地の道路が封鎖され、複数の都市で略奪や放火が確認された。首都マプトの刑務所では少なくとも6000人の受刑者が脱獄、混乱に拍車をかけている。

11月にはモザンビーク側の南ア国境検問所でデモ隊が車両に放火したため、南ア当局は国境を一時閉鎖した。

モンドラーネ氏は逮捕される恐れがあるとして、国外に逃亡している。

地元の人権団体によると、抗議デモが始まって以来、250人以上が死亡し、数百人が逮捕されたという。

FRELIMOは1975年の独立時に政権を握り、その後、モザンビーク民族抵抗運動(RENAMO)と15年にわたると血生臭い内戦を戦った。RENAMOは後に野党となり、今回の選挙にも候補を擁立した。

FRELIMOは過去にも不正選挙でしばしば非難されてきた。昨年の地方議会選挙後にも激しい抗議デモが起きている。

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