▽大統領選は昨年10月初めに行われ、与党・モザンビーク解放戦線(FRELIMO)のシャポ氏が野党指導者のモンドラーネ氏に勝利した。
アフリカ南東部・モザンビークの大統領選挙に抗議するデモとその後の混乱により、3000人近くの市民が国外に逃亡した。
大統領選は昨年10月初めに行われ、与党・モザンビーク解放戦線(FRELIMO)のシャポ(Daniel Chapo)氏が野党指導者のモンドラーネ(Venancio Mondlane)氏に勝利した。
野党はFRELIMOが票を操作したと主張し、支持者に抗議デモを行うよう呼びかけている。
モンドラーネ氏は逮捕される恐れがあるとして国外に逃亡。1月2日に演説を行う予定であったが、急遽キャンセルした。
モンドラーネ氏は年末の声明で、「同盟国の調停者が入国するため、5日間抗議デモを中断する」と表明していた。
エスワティニ王国によると、この2ヶ月間で約1000人のモザンビーク人が徒歩で国境を越えたという。その多くが国境近くの難民センターに避難している。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、この難民センターの定員は250人で、モザンビーク人の流入を受け、対応に苦慮しているという。
北のマラウイでも難民が急増。わずか1週間で約2000人のモザンビーク人が国境を越えた。その多くが暴徒化したデモ隊の略奪行為から逃れた人々であった。
FRELIMOは1975年の独立時に政権を握り、その後、モザンビーク民族抵抗運動(RENAMO)と15年にわたると血生臭い内戦を戦った。RENAMOは後に野党となり、今回の選挙にも候補を擁立した。
FRELIMOは過去にも不正選挙でしばしば非難されてきた。昨年の地方議会選挙後にも激しい抗議デモが起きている。シャポ氏は1月15日に就任する予定だ。