◎西サハラの領土のおよそ8割はモロッコの支配下にあり、残りはアルジェリアの支援を受ける武装組織「ポリサリオ戦線」が統治している。
アフリカ北部・モロッコの国王モハメド6世(King Mohammed VI)は11日、係争地「西サハラ(サハラ・アラブ民主共和国)」をめぐる主権紛争が前進していることを再確認し、欧米諸国によるモロッコへの支持を歓迎した。
モハメド6世は国会議員に向けた年次演説で、米国、スペイン、フランスなどがこの問題でモロッコを支持していると強調。マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領が最近、「西サハラはモロッコの一部と認識している」と発言したことに謝意を示した。
またモハメド6世は「米国、フランス、サウジアラビア、多くのEU加盟国がモロッコの主権を支持している」と述べ、国際法廷で主権を勝ち取ると誓った。
西サハラの領土のおよそ8割はモロッコの支配下にあり、残りはアルジェリアの支援を受ける武装組織「ポリサリオ戦線」が統治している。
モロッコはポリサリオ戦線をテロ組織に指定しているが、アルジェリアを含むアフリカ連合(AU)の主要国は西サハラの独立を認めている。
モハメド6世はフランスが今年7月に立場を転換した後、マクロン氏をモロッコに招いた。
西サハラはモロッコ王室が抱える最大の問題であり、国際法廷でポリサリオ戦線と主権を争っている。
この審議は長らく停滞しているため、モロッコは同盟国の支持を求めていた。一方、ポリサリオ戦線は国際法廷でモロッコの主張に異議を唱えるなど、法的手段を追求している。
米国はモロッコが2020年にイスラエルとの関係を正常化するという合意の一部として、モロッコ王室の計画を支持した。
サウジを含むアラブ諸国と18のEU加盟国もモロッコの主権を支持している。