SHARE:

モロッコ全土でZ世代主導のデモ続く、説明責任と教育改革を要求

若者たちは数週間前から政府が医療や教育を軽視して国際スポーツイベントに資金を注ぎ込んでいると非難してきた。
2025年10月18日/モロッコ、北部タンジール、政府に抗議するデモ(AP通信)

アフリカ北西部・モロッコの首都ラバトやカサブランカなどでZ世代が主導する抗議デモが続いている。

若者たちは数週間前から政府が医療や教育を軽視して国際スポーツイベントに資金を注ぎ込んでいると非難してきた。

モロッコは2030年にスペイン、ポルトガルとともにワールドカップを共同開催する準備を進めており、空港、高速鉄道、都市間鉄道、道路、インターネット網の拡張を計画している。

さらに、少なくとも3つの新スタジアムを建設し、6つのスタジアムを改修または拡張中だ。今年後半にはアフリカネイションズカップも開催される。

北部タンジールのデモには数百人が参加。主催者は政治家の汚職や水準以下の医療・教育に対する抗議を継続する意志を表明した。

カサブランカでも1000人近くの若者が市内に集まり、政治家たちに怒りを表明。汚職の疑いがあるとしてアハヌッシュ(Aziz Akhannouch)首相に辞任を要求した。

国王モハメド6世(King Mohammed VI)は先週、議会演説でこの抗議活動に言及せず、若者たちを失望させた。

また国王は建設中のスタジアムにも触れず、国家プロジェクトと社会プログラムは共に前進できると述べた。

地元メディアによると、全土でこれまでに400人以上が破壊行為などで逮捕されたという。そのうち17人が懲役5~15年の実刑判決を受けた。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします