◎EUが地中海の取り締まりを強化して以来、大西洋の欧州の玄関口であるスペイン・カナリア諸島を目指す移民が急増している。
北アフリカ・モロッコ海軍がサハラ以南の不法移民約900人を近海で救助した。現地メディアが18日に報じた。
それによると、救助活動中に少なくとも1人が死亡したという。900人のうち約400人がモロッコの領海内で救助された。
AP通信は情報筋の話として、「海軍は7月10~17日の間に様々な国籍の不法移民845人を近海で救助した」と伝えている。
それによると、移民たちは木製ボート、カヤック、ジェットスキーなどを使用し、さらには泳いでいた者もいたという。
移民たちは近くの港から移民収容センターに移された。
EUが地中海の取り締まりを強化して以来、大西洋の欧州の玄関口であるスペイン・カナリア諸島を目指す移民が急増している。
モロッコや西サハラ(サハラ・アラブ民主共和国)に入国した不法移民は人身売買組織の助けを借りるなどして頼りない船に乗り、カナリア諸島を目指すのである。
この海域で活動するNGOはモロッコ、スペイン、あるいは国際海域で移民ボートが数えきれないほど転覆し、多い時にはひと月に数十から数百人が行方不明になっている可能性があると報告している。
カナリア諸島周辺で活動するNGO・アラームフォン(Alarm Phone)は18日、ツイッターに声明を投稿。「2日前に61人を乗せたボートが西サハラ沖で転覆し、24人が死亡した」と書き込んだ。
モロッコ当局は今年上半期だけで2万6000件もの不法入国・出国を阻止したとしている。昨年の阻止件数は約7万1000件だった。