コンゴ鉱山崩落、200人超死亡、捜索・救助難航
事故は同国最大の反政府勢力「M23(3月23日運動)」が支配する北キブ州のコルタン採掘現場で1月30日に発生。過去数日の大雨で地盤が緩み、複数の採掘坑が一気に崩れ落ちたという。
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コンゴ民主共和国東部・北キブ州にあるコルタン鉱山で発生した大規模な崩落事故について、地元当局は1月31日、200人以上が死亡したと明らかにした。事故は同国最大の反政府勢力「M23(3月23日運動)」が支配する北キブ州のコルタン採掘現場で1月30日に発生。過去数日の大雨で地盤が緩み、複数の採掘坑が一気に崩れ落ちたという。この鉱山では主に手掘りの鉱夫らが働いていた。
M23が任命した州知事の報道官はX(旧ツイッター)への投稿で、「地すべりが水はけの悪い鉱山周辺での大雨によって引き起こされた」と述べ、「現時点で200人以上が死亡し、まだ多数の鉱夫が土砂の下に埋まっている」と説明した。負傷者も多数おり、3つの医療施設に搬送されたと伝えられている。
M23が統治するこの地域では、地元住民が鉱山の近隣に仮設住居を構え、採掘作業と生活を同時に行っていた。知事は事故後、現場での鉱山採掘を一時停止し、住民に対し、危険区域外への移転を命じた。
崩落を目撃したという男性はAP通信の取材に対し、「これまでにも同様の崩落が繰り返されてきた」と述べ、その背景には掘削トンネルが手掘りで不十分な構造のまま維持されていることがあると指摘した。また「人々は安全対策なく至る所で掘り続け、1つの坑道に最大500人がいて、並行して走るトンネルがあるため、一つの崩壊が複数の坑道に影響を与えたようだ」と述べた。
コンゴ東部は長年にわたり国軍や武装勢力による衝突が続き、最大勢力であるM23はルワンダ政府の支援を受けて支配地域を拡大してきた。紛争が激化する中、同地域は深刻な人道危機に直面しており、数百万人の国内避難民が発生している。
コンゴは世界有数のコルタン供給国で、この鉱山の産出量は世界全体の約15%を占める。コルタンから採れる希少金属タンタルはスマートフォンやコンピュータ、航空機エンジンなどに使用される重要素材である。M23は2024年にこの鉱山と周辺地域を掌握して以降、コルタンの取引・輸送に課税し、月間80万ドル以上の収入を得ていると国連は報告している。
中央政府はXへの声明で、今回の惨事に対する哀悼の意を表すとともに、M23による不法で安全性の確保されていない鉱山開発が事故の一因であるとの見解を示した。現地の救助活動は継続しているとみられるが、不安定な地盤により捜索・救助は困難を極めている。
今回の事故は手掘り鉱山の安全性と管理の欠如がもたらす危険性を改めて浮き彫りにするとともに、紛争地帯における住民の生活と労働環境の劣悪さを象徴するものとなった。復旧と責任追及を巡る動きが注目される中、国際社会からの支援が求められている。
