◎コンゴでこのような暴力事件は珍しくなく、特に東部地域の治安は崩壊状態である。
コンゴ民主共和国西部の集落で部族間抗争が発生し、陸軍兵士を含む少なくとも72人が死亡した。地元の民兵が16日、明らかにした。
それによると、戦闘は首都キンシャサの東方約100キロに位置する集落で13日に発生。2つの部族が衝突し、陸軍兵士9人とその家族を含む少なくとも72人が殺害された。
この地域では2年ほど前からこのような抗争が相次いでおり、数百人が死亡している。
AP通信は当局者の話しとして、「被害の全容は明らかになっておらず、犠牲者の数は増える可能性がある」と報じた。
それによると、この地域では先週にも抗争が発生。陸軍が2つの部族の武装兵を撃退していたという。
地元ラジオ局の取材に応じた民兵のリーダーとされる男は、「我々の部族と同盟関係にあるギャングが集落に攻め込み、ナタや斧で敵対勢力を打ち負かし、多くの陸軍兵士を仕留めた」と語った。
国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチによると、キンシャサ東部の土地をめぐる紛争は22年6月に勃発。先住民と少なくとも1つの遊牧民族が関与しているとみられる。
コンゴでこのような暴力事件は珍しくなく、特に東部地域の治安は崩壊状態である。
東部に拠点を置く同国最大の武装勢力M23(3月23日運動)と中央政府は戦争状態にあり、700万人以上がこの紛争に巻き込まれ避難生活を余儀なくされている。