◎スペイン当局は西アフリカの貧困や紛争から逃れ、欧州への足がかりとして利用されているカナリア諸島に向かう移民・難民の急増に対処している。
アフリカ北西部・スペイン領カナリア諸島沖で移民船が救助され、少なくとも7人が死亡、38人が保護された。沿岸警備隊が12日、明らかにした。
それによると、この船は10日ほど前にモーリタニアを出港。11日にグランカナリア島沖で見つかったという。
沿岸警備隊は2人の遺体を発見・収容したと報告している。
スペイン赤十字社は声明で、「救助された38人のうち12人が病院に搬送され、うち4人が重体」と明らかにした。
生存者はモーリタニア、マリ、コートジボワール出身。7人の女性が含まれている。
一方、生存者は沿岸警備隊に対し、「航行中に死亡した5人の遺体を海に捨てた」と証言したという。
スペイン当局は西アフリカの貧困や紛争から逃れ、欧州への足がかりとして利用されているカナリア諸島に向かう移民・難民の急増に対処している。
スペイン内務省によると、今年カナリア諸島に到着した移民は2月末時点で約1万2000人。昨年同時期の6倍以上に急増したという。
その大半がモリータニアから出港したとみられる。昨年通年の到着者は過去最多の5万5618人であった。