◎メリリャはアフリカ大陸北西部に位置するスペインの都市で、1995年に自治権を与えられた。
3月3日、スペインの自治都市メリリャの当局者は、この2日間で数百人がモロッコ国境のフェンスを乗り越え、入国したと明らかにした。
メリリャはアフリカ大陸北西部に位置するスペインの都市で、1995年に自治権を与えられた。
メリリャのスペイン政府代表団によると、3日に高さ6mのフェンスを乗り越えようとした移民希望者は1,200人に達し、このうち380人が成功したという。
2日に国境を越えようとした移民希望者は過去最多の2,500人を超え、このうち491人がスペインに渡った。
移民希望者の多くはスペイン本土や欧州への移住を望んでおり、スペイン領セウタでも過去に同様の事件が発生している。
メリリャの治安部隊は3日、国境越えを防ぐための装置を準備し、侵入に備えたと伝えられている。スペイン政府代表団によると、移民はフック、棒、はしごなどを使ってフェンスを乗り越え、治安部隊に石を投げつけたという。
スペイン政府代表のサブリナ・モー氏は記者団に対し、「隊員4人が負傷し、病院で手当てを受けている」と語った。
モー氏によると、成功した人たちは地元の移民センターに収容され、当局の審査を受ける予定だという。
国境越えに成功した男性はAP通信の取材に対し、「やりました!」と語った。「私はスペインに亡命するつもりです。貧困にはウンザリです」
一方、モロッコの国境警備当局はフェンス周辺の警備を強化すると発表した。地元メディアによると、3日以降、フェンス周辺の監視者は84人に増える予定だという。
しかし、一部の専門家は100人でも対応は難しいと指摘している。移民希望者は多いときには数百から1,000人単位で行動する。
メリリャで移民希望者を支援するNPOは3日、スペインの当局者が国境を越えた3人をモロッコ側に押し返したとソーシャルメディアに投稿した。
一度国境を越えた人を押し戻すことは国連の難民条約で定められている「亡命申請」の機会を奪う違法行為だが、欧州裁判所はこれを認めることもある。