南アフリカ銃乱射事件、子供含む12人死亡、容疑者逃走中
事件は12月6日早朝、プレトリア西部にあるホステル内のバーで起きた。
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南アフリカ・プレトリア近郊の無許可バーで6日に発生した銃乱射事件について、捜査当局は7日、計12人が死亡し、うち3人は未成年(3歳男児、12歳少年、16歳少女)であったと明らかにした。
ほかに少なくとも13人が負傷し、病院で手当てを受けている。
事件は12月6日早朝、プレトリア西部にあるホステル内のバーで起きた。警察によると、午前4時15分ごろ、3人の男が内部に押し入り、客らに向け無差別に発砲。通報があったのは約2時間後の午前6時であった。
少なくとも25人が被弾。警察が3人組を殺人などの容疑で捜索中だ。
南アは世界的に見ても殺人率の高い国のひとつで、2024年には2万6000件超の殺人が記録されており、その多くで銃器が使用された。
近年、同国では無許可のバー(いわゆる “shebeen”/シービーン)における銃撃事件が相次いでいる。一例として、2022年にはヨハネスブルク郊外の町区で16人が犠牲になる事件があった。こうした背景を受け、今夏から秋にかけて、警察は1万1000を超える違法バーを閉鎖し、1万8000人以上を不法酒類販売容疑で逮捕したと公表していた。
しかしこのような取締りにもかかわらず、違法バーが密かに営業を続ける例が後を絶たず、今回のような残虐な銃暴力の温床となってきた。今回の事件もその構図の一端を浮き彫りにした形だ。
発砲の場が「飲酒客がいたバー」であったことや、犠牲者に幼い子どもが含まれていた点は、国内外で強い衝撃と悲しみを呼んでいる。地元では治安と公共の安全に対する懸念が改めて高まり、違法酒場の取り締まりだけでなく、地域の治安改善、銃器流通の根絶、そして暴力防止のための抜本対策が求められそうだ。
警察は現場の銃器や弾痕の分析を進めるとともに、目撃情報の収集や、容疑者らの追跡を強化しており、一刻も早い逮捕と真相解明が望まれている。
