◎アルジェリアはマリ政府とトゥアレグ族の反政府勢力「アザワド解放民族運動(MNLA)」の和平交渉を仲介してきた。
マリ軍政が駐アルジェリア大使を召喚し、国外に退去するよう命じた。現地メディアが23日に報じた。
それによると、軍政はアルジェリアがトゥアレグ族の反政府勢力「アザワド解放民族運動(MNLA)」の指導者と会談したことを内政干渉と非難したという。
軍政の報道官は声明で、「これは内政干渉であり、アルジェリアの大使を帰国させる」と発表した。
アルジェリアはマリ政府とMNLAの和平交渉を仲介してきた。
MNLAは独自に策定した北部地域の平和・安全・開発のための恒久的戦略枠組み(CSP-PSD)に基づき、アザワドという独立国家の建設を目指している。
マリ政府はMNLAを含むトゥアレグ族の複数の反政府勢力をテロ組織に指定している。
アルジェリアはマリ政府とMNLAが2015年に結んだ和平協定を仲介した。
MNLAの支配下にある北部地域ではこの数カ月で戦闘が急増。軍政とMNLAの衝突により、市民数万人が避難を余儀なくされた。
2020年に政権を奪取した軍政は駐アルジェリア大使を召喚。「マリの和平プロセスを装ったアルジェリア当局の最近の非友好的な行為を非難する」と表明した。
軍政は旧宗主国であるフランスとの関係を断ち切り、ロシアに急接近。民間軍事会社ワグネルと契約を結び、反政府勢力およびサヘル地域のイスラム過激派掃討を目指している。