◎この国民投票は民政復帰に向けた最初のステップとみなされている。
2020年8月24日/マリ共和国、首都バマコ、ゴイタ大佐(Baba Ahmed/AP通信)

マリの軍事政権は10日、今月19日に予定されていた憲法改正の是非を問う国民投票を延期すると発表した。

軍報道官はメディア向けの声明で、「国民投票の日程は若干延期される」と説明したが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。

また報道官は2024年2月に予定している民政復帰に向けた選挙について、「ゴイタ政権は有権者が選んだ政治家に国のかじ取りを任せるという公約を守る」と強調した。

この国民投票は民政復帰に向けた最初のステップとみなされている。

国営テレビは軍関係者の話を引用し、「政府は新憲法の中身を広く国民に理解してもらうために投票日を延期した」と報じている。

軍報道官は投票日について、「選挙管理委員会および選挙に関与するすべての機関と協議の上、決定する」と述べている。

軍政を率いるゴイタ(Assimi Goita)大佐は先月末、新憲法の最終版を受け取った。

この憲法はイスラム過激派組織の暴力に対処する軍の活動を正当化し、軍政が発動した膨大な改革プロジェクトにも触れている。

ゴイタ氏は新憲法について、「共和制を確立し、国家への愛と忠誠を誓う内容になっている」と述べている。

ゴイタ氏は2020年8月のクーデターで政権を掌握。ロシアとの関係を強化し、民間軍事会社ワグネルと契約を結んだ。これにより、旧宗主国フランスとの関係は著しく悪化。駐仏軍撤退に至った。

マリは2012年以来、過激派の暴力に悩まされてきた。欧米諸国は軍政とワグネルが過激派だけでなく民間人も虐殺していると告発している。

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