◎事件は中部バンディアガラの郊外にある集落で18日に発生。武装した数十人が銃や斧で住民を攻撃し、建物を焼き払った。
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西アフリカ・マリ中部の集落が武装集団の襲撃を受け、市民少なくとも23人が死亡、12人が負傷した。AP通信が関係者の話しとして20日に報じた。
それによると、事件は中部バンディアガラの郊外にある集落で18日に発生。武装した数十人が銃や斧で住民を攻撃し、建物を焼き払ったという。
APは関係者の話しとして、「男たちは午後7時頃まで村にとどまり、住民を殺し、商店を壊し、家を焼き、家畜を持ち去った」と伝えている。
マリ、ニジェール、ブルキナファソ、チャドを含む広大なサヘル地域はこの10数年、イスラム過激派の暴力に悩まされている。2012年以降の紛争で死亡した民間人は数万人と推定され、数百万人が避難を余儀なくされた。
フランスが主導する軍事作戦により、多くの過激派がサヘル地域から撤退したものの、国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある組織は近年、勢いを増し、マリ軍などへの攻撃を強化している。
国連安全保障理事会は6月末、マリで10年に渡って活動してきた国連マリ多次元統合安定化派遣団(MINUSMA)の活動終了を全会一致で採択した。
2020年の軍事クーデターで政権を奪取したマリのゴイタ(Assimi Goita)大佐は欧米諸国との関係を断ち切り、ロシアの民間軍事会社ワグネルと契約を結んだ。
専門家たちはアルジェリア政府とMINUSMAが仲介した2015年の和平協定が完全に崩壊するのではないかと懸念している。