マリの元首相逮捕、人権活動家への連帯表明後、軍政の弾圧続く
軍指導部は2020年と21年のクーデターで政権を奪取。それ以来、ゴイタ大将が最高指導者として国を率いている。
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アフリカ西部・マリのマーラ(Moussa Mara)元首相が軍事政権を批判した活動家への連帯を表明した後、逮捕された。現地メディアが1日に報じた。
それによると、マーラ氏は最近行われた民主化デモで逮捕された活動家が勾留されている刑務所を訪問し、SNSに声明を投稿した後、逮捕されたという。
AP通信はマーラ氏に近い関係者の話しとして、「マーラ元首相は政治的信念に基づき逮捕された人々への同情を表明したため逮捕されたようだ」と伝えている。
軍政のサイバー犯罪部門の広報担当は国営テレビのインタビューで、「マーラ氏は国家の信頼性を損なう行為で逮捕・起訴され、裁判は2025年9月29日に開始される」と語った。
マーラ氏の弁護士はX(旧ツイッター)に声明を投稿。同氏が国家反逆罪、扇動罪、偽情報を拡散した罪で起訴されたと明らかにした。
また弁護士はこれらの容疑と勾留に異議を唱えていると述べた。
マーラ氏は7月4日、軍政を批判した人々が拘留されている刑務所を訪問したとSNSに投稿していた。
軍指導部は2020年と21年のクーデターで政権を奪取。それ以来、ゴイタ(Assimi Goita)大将が最高指導者として国を率いている。
マリとその隣国ブルキナファソとニジェールは10年以上にわたって国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)系組織と戦ってきた。
マリ北部を含む広大なサヘル地域では多くの過激派が活動している。
3カ国の軍政は紆余曲折の末、サヘル諸国連合(AES)を形成し、ロシアに急接近。今年1月末に西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)から正式に脱退した。